2016年03月19日

牛を飼う球団

ブルくん、ベルちゃんのいる
オリックス・バファローズのことではありません。

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プロ野球・独立リーグ「四国アイランドリーグplus」の
高知ファイティングドックスをめぐる物語です。

著者の喜瀬雅則さんは、産経新聞の記者。

サンケイスポーツや本紙で
各球団の番記者≠務めるなか、
バファローズを担当されている時に知り合いました。

当時から、仕事の合間を見つけては
高知球団をはじめ、
独立リーグに関する取材を精力的にされていて、
本紙でも紙面を飾っていました。
バイタリティのある方です。

そのバイタリティの源は何だろう?って、
ずっと思っていました。

その答えが、「牛を飼う球団」
この一冊に集約されていたんだなぁ。と
今となっては思います。

産経新聞の夕刊に連載された
「独立リーグの現状 その明暗をさぐる」という作品で
5年前にミズノスポーツライター賞≠フ
優秀賞を受賞された喜瀬さんは、
小学館ノンフィクション大賞≠ノおいて
おととし、「海を渡る野球小僧」で、
去年はこの「牛を飼う球団」で、
それぞれ最終候補まで残りました。

そして、ついに書籍化されたのが
「牛を飼う球団」。


小学館の公式サイトでは、このように紹介されています。
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前代未聞の「プロ野球×地域創生」物語
経営難で球団存亡の危機に瀕していた
プロ野球・独立リーグの
四国アイランドリーグプラスに所属する球団
「高知ファイティングドッグス」。
しかし、若き実業家・北古味鈴太郎が
オーナーに就任することで事態は大きく変わっていく。
鈴太郎は前例のない取り組みで球団を活性化させ、
無謀とも思える球団の黒字化を目指していく。
そのなかで始めたのが「牛を飼う」ことだった――。
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プロ野球の球団が「牛を飼う」って…。
常識を覆すでしょ?

本書は、球団の北古味オーナーを縦糸に、
さまざまな人の人生がうまく絡み合って織りなされる
会社組織の物語…とも言えますし、

経営難の中、通常の概念で携わっていれば
必ず頓挫するであろうところを
アイディアと実行力、真心で打開していく
企業経営の妙も示されています。

また、南国・高知の置かれている現状と、
「自分たちが関わる中でふるさとを元気にする」というのを
見事に形にしていく地域創生≠フストーリーとも言えます。


そして、
決してサクセスストーリーばかりではないところに
人生の機微を改めて感じ、
仕事への取り組み方を振り返らせてくれます。

読むスピードがすごく遅くて、
読書が大の苦手≠ネ私ですが、
この本、楽しすぎて2日で読み切りました!!
時折、じんわりとウルウルしながら…。



それにしても、
オーナーの北古味さん。
何とも魅力的なお方です。
みんなが知らず知らずのうちに
笑顔で巻き込まれていくんですもの。
喜瀬さんも、そうだったに違いない。(^^)

そして、それは
北古味さんの、
フックになるものを拾い上げるアンテナの感度や
その物事と人とを結びつける洞察力。
実行に移すタイミング。
さまざまな持ち味が巧みに働いた
魔法のようなものなんだと思います。


「野球」の文字がタイトルにありながら、
書店では「ビジネス」や「地域創生」というような
ジャンルの居場所が用意されている…。

これは、野球ファンのみならず、
多くの社会人に読んでいただきたい作品です。


久々に感動した一冊。
あなたも、ぜひ!!




posted by holyyell at 18:26| 大阪 ☁| Comment(0) | 日頃の行い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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