2016年05月26日

神戸発「未来へ」

熊本地震の被災地に
安らぎやリフレッシュの空間を届けようと、
神戸港を拠点にする帆船「みらいへ」が、
きょう、神戸港から熊本港に向けて出航した。

この船は、未来を担う人材づくりを目指し、
航海する中での集団行動や共同生活を通じて、
決断力や責任感、コミュニケーション能力などを養う
「セイルトレーニング」等ができる船で、
国内で唯一、一般の人が自由に乗れる帆船だ。

熊本地震から1か月が経ち、
受け入れ側の体勢が整うなどしたことから
訪れることにしたもので、
食料や支援物資などを積み込んでいるほか、
神戸市民が応援の言葉を寄せ書きした帆が張られている。

運営する一般社団法人・グローバル人材育成推進機構は
「震災から立ち直った神戸から
 心強いメッセージから届けられれば」と話していて、

熊本港には今月31日に到着したあと、
来月の1か月間、
車中泊をしている人や避難所で暮らしている被災者のほか、
ボランティアとして現地を訪れている人に
宿泊やシャワー、食事の提供をする予定という。

また、有明海を周遊する航海にも
被災者を招待するということで、
担当者は「日常とは違う景色を見て、
リフレッシュしてもらえれば」と話している。


…港町・神戸らしい取り組み。


しかし、
この船は元々、神戸のものではなかった。

財政難を理由に大阪市が民間に売却した
大型帆船「あこがれ」。
日本の自治体として初めて
セイル・トレーニング事業のために建造した帆船だった。

そう、橋下徹 前市長が年間1億円の赤字≠ニ
バッサリ切り捨てた大阪市民の所有物だったのだ。

市のホームページには
「大阪市内小中学校の積極的な利用には至らず」と
言い訳が載っているが、促すことはしてきたのか?
少なくとも私には、そうは感じられなかった。


「あこがれ」は一般競争入札にかけられ、
一歩違えば全然違う歴史を刻むことになっていた。

そこを、
「教育目的以外に帆船を使ってほしくない。
 その一心だった」と、
海事代理士の小原朋尚さんが3200万円で落札し、
その後、小原さんは社団法人を立ち上げて今に至るのだ。


前市長は、
在任中よく「マネジメント」という言葉を使っていたが、
行政よりもはるかに脆弱な存在の個人が、
支援者を募って船を救い、
今、人々の役に立つ仕事をさせている。
素晴らしきマネジメントである。

そして、大阪市にとっては誠に皮肉な話だと、
ニュースの原稿を執筆しながら考えた木曜日の昼下がり。

posted by holyyell at 18:07| 大阪 ☁| Comment(0) | 物思う | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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